新世紀エヴァンゲリオン 外伝 超少女アスカ

第83話

「ちょ、ちょっと、やめてよっ!」 「お、お願いだよ、アスカ。ちょ、ちょこっとだけだから。」 「ちょこっとでも駄目っ。」 「先っぽだけでも。」 「それも駄目よっ!」 「ねえ、お願いだよ。頼むよおっ。」 「嫌って言ったら、嫌なのよっ!」 「いいよ、もう止まらないから。」 「ちょ、ちょっと、シンジ。止めなさいよねっ!」 「ア、アスカが綺麗で、魅力的だからいけないんだよ。ぼ、僕が悪いんじゃないんだ。」 「ちょっと〜っ、やめなさいよねっ!」 そう、シンジはケダモノと化して、アタシに襲いかかってきたのよ。 *** 「アスカ、ごめん…。」 「もうっ、直ぐに謝る。何でも謝ればいいと思ってないでしょうね。」 アタシはシンジを睨み付けた。シンジがケダモノと化してアタシに襲いかかってきてから、 15分が経過していたの。その間、アタシはシンジの攻撃を何とかしのぎ、シンジに正気 を取り戻すのに成功していたわ。 「そんなことないけど…。」 シンジはそう言いながら俯いたわ。まあ、少しは反省しているようね。でも、さっきまで のあの、ケダモノシンジと同一人物とは思えないわね。 「ああっ、胸が赤くなってる。」 「ええっ、ホント?」 「エッチ、スケベ、見るなあ〜っ!」 アタシは素早く胸を隠したわ。あ〜あ、アタシの白い胸に、シンジの爪痕が残っているわ。 シンジったら、アタシを後ろから抱きしめて胸を揉んでいたんだけど、揉んでいるうちに おかしくなっちゃったのよね。急に立ち上がって、アタシの手を壁につかせたと思ったら、 思いっきり腰を動かし始めたのよ。 アタシが抵抗しようとしたら、アタシの動きを押さえ込もうとして、胸を思いっきり掴ん だもんだから、その時にアタシの胸を指で引っかいたっていう訳なのよ。 アタシが痛みで動きを止めたら、シンジはその隙に怒濤の攻撃を仕掛けて来たのよ。そう、 激しく腰を振ってきたのよ。シンジが初心者じゃなかったら、アタシは今頃病院で子供が 出来ないように、何らかの処置をしてもらっていたと思うわ。 でも、幸いなことにシンジは女性経験が皆無だったらしくて、全然上手くいかなかったの よね。アタシのお尻をツンツンするだけで終わっちゃったのよ。それで、終いにはアタシ のお尻に白いオシッコをかけて、果てちゃったっていう訳なのよ。『ウッ!』って言いな がらね。 それから直ぐにシンジが正気に戻ったのよ。正気に戻ったシンジは、さっきまでの猛々し さが嘘のように、借りてきた猫みたいに大人しくなっちゃって、縮こまったのよ。それで 今の状況になったっていうわけ。 「アスカ、本当にごめん。」 「んもうっ、しょうがないわねっ。いいわよ、許してあげる。」 「えっ、本当なの?」 「よく考えたら、こんなとびっきりの美少女と二人っきりでお風呂に入って、襲いかから ない方がおかしいのよね。シンジも年頃の男の子だっていうことをすっかり忘れていたわ。 だから、許してあげる。」 そう、美しすぎるアタシが罪なのよね。だから、今回は許してあげるわ。アタシったら、 何て心が広いのかしら。 「よ、よかったあっ。アスカに嫌われたかと思っちゃったよ。ううっ…。」 まあっ、シンジったら。アタシが許してあげたのに、泣きだしたのよ。しょうがないわね え。アタシはせっかく手に巻いたタオルを外したわ。 えっ、何で手にタオルを巻いたのかって?決まってるでしょう。空手チョップをしようと したのよ、シンジの汚いところにね。でも、直にチョップするんじゃ汚いから、タオルを 巻いたっていうわけ。 えっ、そんなことをしたら痛くて悶絶するかもしれないって?まあ、その時はその時よ。 それに、シンジは制裁を免れたんだからいいじゃない。 「シンジ、早く泣きやみなさいよね。早く出るわよ。」 「う、うん。」 こうして、アタシ達は別れたわ。 *** 「アスカ〜っ。惜しいっ!もうちょっとだったわねえ。」 女湯に戻ったアタシを、ミサトが待ち受けていたわ。 「げっ!見ていたの?」 ちっ。しくじったわ。ミサトがいるっていうことを、すっかり失念していたわ。 「そうよ〜ん。駄目よ、アスカったら。簡単にシンちゃんに体を委ねたら。エヴァのパイ ロットに産休や育休は無いのよ、分かってるの?」 「なっ、何を言ってるのよ!誰が体を委ねたって言うのよっ!」 「あら〜ん、言い訳は見苦しいわよ。アスカはシンちゃんを誘惑しようとしたんでしょ。 裸の女の子と肌を重ねて、胸まで揉ませて、それ以上何もしないっていう男の子がいる訳 ないでしょ。」 「だって、シンジは奥手だと思ったんだもん。」 「にしてもよ。全然抵抗しないって、一体ど〜いうわけなのよ。お姉さんに分かるように 教えてくれないかしら。アスカがシンちゃんをモノにしようっていう魂胆で、シンちゃん を誘ったって言えば、直ぐに納得しちゃうんだけどな〜っ。」 「ううっ!」 アタシは、反論出来なかった。確かに、冷静になって考えればミサトの言う通りだろう。 シンジが襲いかかり易い状況を作ったのはアタシだし、全く抵抗しなかったのも事実だし。 これは、理屈では太刀打ちできそうにないわね。 「さあ、アスカ。何かおっしゃい。」 アタシの直感は、下手な言い訳は逆効果になるって言っていたわ。だから、アタシはこの 状況を逆手に取って、アタシがシンジのことを好きだって信じ込ませることにしたのよ。 「そうよ、ミサト。アンタの言う通りよ。アタシだって女の子だもの。男を知らないまま 死ぬのは嫌だし、どうせならシンジとって、そう思ったのよ。まあ、確信犯じゃなくって、 その場の成り行きでそういう気持ちになったんだけどね。」 「あ〜ら、アスカ。やけに素直じゃない。どうしたのよ。」 「どうもこうもないわ。アタシもか弱い女の子の部分があったっていうのは、認めざるを 得ないわ。でも、もうこんなミスはしないつもりだけどね。」 「分かったわ、アスカ。今回は大目に見るわね。でも、分かっているとは思うけど、完璧 な避妊方法はないし、あなたが妊娠でもしたら、人類の滅亡が現実のものになる可能性が あるのよ。それは忘れないでね。」 「ええ、ミサト。今回は、アタシが悪いわ。反省するわね。」 「まあ、アスカも普通の女の子っていうことね。かえって安心したわ。」 「あのねえ。どういう意味よ。」 「そのまんまよ。」 まあ、ミサトったら失礼ね。でも、何とかこの場を切り抜けることが出来たわ。もし、ミ サトの信頼を失ったら、シンジとは離れて暮らすことになるだろうし、そうなったらシン ジのことだから、首でも吊りかねないわ。考えただけでもゾッとするわね。 でもまあ、アタシの貞操は守られたし、シンジも反省したようだし、ミサトも騙すことが 出来たし、結果オーライって言うやつかしら。 つづく(第84話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき  危うく大人の女の仲間入りをするところだったアスカ。シンジがお子ちゃまで助かりま した。でも、アスカのことだから、その気になればシンジなんか一撃で倒せたはず?そう しなかったのは、シンジを好きになりつつあるからかもしれません。 2003.8.25  written by red-x  



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