新世紀エヴァンゲリオン 外伝 超少女アスカ

第33話

「ああっ、良く寝たあ〜っと。」 アタシは翌朝早く、目覚めたわ。そして、朝食とお弁当を作る準備を始めたの。もちろん、 まだシンジは寝ているけどね。 一昨日はすき焼きうどんで、昨日はサンドイッチとお好み焼きだったから、今日はご飯も のにすることにしたの。朝食もパターン化すると、何を作るのか迷わなくて済むから楽よ。 もっとも、一昨日のうどんは例外だけどね。という訳で、アタシはご飯とパンを交互に出 す事にしたわ。 だから、今日はご飯の番なのよ。本当は純和風の料理にしようかとも考えたけど、それじ ゃあお腹が一杯にならないじゃない。だから、この前スーパーで買った出来合いのハンバ ーグにすることにしたわ。ちょっと手抜きだけど、朝だからしょうがないわよね。 今日も朝は走る予定だから、シンジにはたくさん食べると思うの。だから、シンジのハン バーグは3個にしたわ。それにスパゲッティーとサラダが山盛りよ。本当は味噌汁も作り たかったけど、時間が無くてパス。コーンスープになったわ。同時にお弁当の下ごしらえ も済ませて、それからシンジを起こしに行ったわ。 「おはよう、シンジ」 「あっ、おはよう、アスカ。」 シンジは少し赤い顔をしていたわ。アタシがお早うのキスをしたからじゃ無いわ、絶対に。 きっと、昨日の夜の出来事が頭にあるのね。だから、アタシは先手を取ってこう言ったの。 「シンジ、ごめんね。」 「えっ、何が。」 シンジは何が何だか分からないような顔をしていたわ。まあ、それもそうね。でも、シン ジが慌てていた方が都合が良いから、アタシはこう言ったの。 「実はね、アタシはシンジのことを少しだけ疑っていたの。だから、ある仕掛けをしてお いたの。」 「えっ、仕掛けって。」 「シンジがね、アタシの大事な場所を触ったら、シンジの体に高圧電流が流れるようにな っていたのよ。」 無論、これは嘘だけどね。どうせ、シンジには分からないわ。だから、シンジは凄く驚い たみたい。 「ええっ!」 「でも、シンジはそんなことをしなかった。アタシは恥ずかしいわ。シンジのことを少し でも疑っていたなんて。シンジ、ごめんね。アタシを許して。」 アタシはそう言って、少し俯いたの。 「ううん、謝る事無いよ。実は、僕はアスカにちょっとエッチなことをしたんだ。途中で 思い止まったんだけど、もしかしたら、アスカが思うようなことをしていたかもしれない。 途中で止めたのは、本当に偶然なんだ。だから、謝る事は無いよ。僕は、アスカが思うよ うな清廉潔白な人間じゃない。普通のエッチな中学生なんだ。」 シンジも少し俯いて言ったわ。心なしか、少し震えているようね。あっ、そうか。アタシ が『スケベな男なんて、嫌い!』なんてことを言うんじゃないかと恐れている訳ね。まあ、 良く正直に言ったわね。シンジの誠実度は、アタシの想像以上にかなり高かったわ。これ なら、戦友としても、恋人としても、十分信頼に値するわね。この時、アタシのシンジに 対する好感度が物凄く高くなったわ。 アタシはシンジを許すことにしたわ。そして、アタシがシンジのことを怒っていなくて、 シンジのことがまだ好きでいることが伝わって、そして、シンジの心の負担が軽くなるよ うな、そんな言葉を考えたの。 「それは、本当なの?」 「うん、本当だよ。僕は、アスカが寝ているのをいいことに、アスカの胸を揉んだり、お 尻を触ったりしたんだよ。ごめん、僕って本当に最低だよ。」 「そう、良かった。」 「へっ。」 シンジは、アタシの予想外の返答に、目を丸くしたわ。きっと、『許してあげる。』か、 『もう嫌い』なんていう言葉を予想していたに違いないわ。だから、この返答は予想外だ った筈よ。 「良かったって、言ったのよ。だって、そうじゃない。シンジが何もしなかったら、アタ シに魅力が無いっていうことじゃない。だから、ちょっとだけ嬉しいわ。」 「お、怒ってないの。」 シンジは驚いたままね。 「えっ、何で怒るのよ。シンジは子供が出来るような事はしなかったんじゃないの?」 「だって、僕はアスカにエッチなことをしたんだよ。」 「あっ、シンジったら、乙女心が分かってな〜い。好きな人なら、少し位エッチなことを されるのは、却って嬉しいもんなのよ。もっと女の子のことを研究しなさいよ。」 「そ、そうなの。」 「そうなのよ。」 「じゃあ、本当に怒ってないの。」 「もちろんよ。」 「良かった〜っ。」 そう言うと、シンジはへなへなと床に座り込んだわ。 *** 「良かった。アスカに嫌われるんじゃないかと思ってたんだ。」 「そんな訳ないでしょ。本当に、乙女心が分かってないんだから。」 今は、立ち直ったシンジと一緒に、アタシは朝食を摂っているの。シンジはまだ半信半疑 なようで、まだこんなことを言ってるのよ。 そう言いながらも、ハンバーグはパクパク食べて、残り1個になっているし、サラダも残 り僅かになっているわ。 「でも、アスカったら、本当に怒ってないの?あんなことをしたのに。」 「まあ、他の女の子にしたら怒るわよ。後は、人前でするとかもね。」 「そ、そんなことはしないよ。」 「じゃあ、大丈夫じゃない。そんなことよりも、早速訓練をするわよ。」 「ええっ。だって、今日は学校だよ。」 「だから、朝は軽くランニング程度よ。本格的なのは、帰って来てからね。」 「あの〜、軽くと言っても、結構大変なんだけど。」 「しょうがないでしょ。敵はいつ来るか分からないんだし。」 「あ〜あ。トホホッ。」 シンジは大きく肩を落したわ。でも、これだけは容赦しないわよ。その後、アタシ達は1 時間ランニングをして、その間にシンジに何回も『エナジー・チャージ』をしたの。そし てより一層親密な関係になったっていう訳よ。 こうして、『碇シンジの救済』と『初号機を思い通りに操る』いうアタシの目的は、ほぼ 達成したと言っていいわ。後は、学生生活だけが心配ね。でも、何とかうまく乗り切って 見せるわ。 アタシは、心の中で、そう強く誓ったのよ。 つづく(第34話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2002.8.13  written by red-x



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