新世紀エヴァンゲリオン 蒼い瞳のフィアンセ


第38.5話 親友

「ねえ,ユキ。あなたはどう思う。」 ヒカリはユキに尋ねた。もちろん,アスカとシンジのことである。 「あの二人は,お互いに惹かれ合っていると思います。特に碇君は,惣流さんのことが大 好きなんです。だから,何か事情があると思うんです。」 「そう,あなたもそう思うの。でも,鈴原がアスカのことを怒っているのよ。どうしたら 良いと思う。」 「もちろん,鈴原君を説得してください。我慢するようにと。もし鈴原君が惣流さんに食 ってかかったら,悲しむのは碇君なんです。惣流さんも同じだと思いますが。」 「そうよねえ。うん,私はアスカを信じる。だって,親友ですもの。」 「そうですよ。惣流さんのやることに間違いはありませんから。」 「う〜ん。でも,ユキはアスカの信者みたいなものだから,いま一つ説得力が無いのよね え。」 「あ〜っ。それはちょっと酷いですよ。」 「あっ,ごめんね。ちょっと言い過ぎたわ。」 「いずれにせよ,私達は惣流さん達のことを見守っていましょう。きっと近いうちに,元 通りになりますよ。そうしたら,洞木さんもダブルデートが出来ますよ。」 「そうよねえ。…って,何言わせるのよ。」 「あれ,それが狙いじゃなかったんですか。アツアツの二人と一緒にデートすれば,それ が移るといいなあ,なんて普通は思うじゃないですか。」 「な,何を言うのよ。」 顔を少しだけ引きつらすヒカリだった。どうも図星だったらしい。 だが,後にヒカリがトウジを説得し,トウジがアスカと対決するような事態は免れるので あった。 (第39話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2002.5.24  written by red-x



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