新世紀エヴァンゲリオン 外伝 超少女アスカ

第122話

シンジと一緒にお風呂に入った翌朝、アタシはシンジのキスによって目覚めたの。 「アスカ、大好きだよ…。僕の愛しいお姫様…。」 シンジはそう言って、二度目のキス。今度はそっと触れるようなキスではなくて、舌を絡 めるようなキスだったわ。あ〜ん、どうしよう。このまま狸寝入りを続けようかどうか、 迷ってしまうわ。 「あれ、おかしいな。ねえ、起きてよアスカ。」 今度は、シンジはアタシの体を揺すり始めたの。ふう、助かったわ。 「ん、おはようシンジ…。」 アタシは、まるで今起きたばかりのように振る舞ったわ。思わず殴りたくなっちゃったけ ど、我慢しなくちゃね。 「アスカ、おはよう。今朝は、僕が食事を作ったんだ。いつもアスカにばかり作ってもら うのも悪いと思ってね。さあ、一緒に食べようよ。」 あら、シンジったらいいとこあるじゃない。殴らなくて正解だったわ。 「ありがと、シンジ。じゃあ、早速いただきましょうかしら。」 アタシは起き上がると、速攻で顔を洗ってから椅子に座ったわ。そして、シンジと一緒に 楽しい食事タイムを過ごしたの。 *** 食事の後は、恒例のランニング。それが済んでから学校に行くの。最初は、いつもの通り ユキに出会ったの。 「おはよう、ユキ!」 「おはよう、森川さん。」 アタシ達が元気良く声をかけると、ユキは静かに応えたわ。 「おはようございます。惣流さん、碇君。」 で、次に会うのはヒカリよ。 「おはよう、ヒカリ!」 「おはよう、洞木さん。」 「おはようございます。洞木さん。」 「おはよう、アスカ!ユキ!碇君!」 それから鈴原に会うと、シンジはアタシの隣から鈴原の隣に行って話し始めるの。アタシ はヒカリとユキの間に入って、3人でおしゃべり。その後、相田がシンジの横にくっつい てくるの。そうして男女に別れて登校するのが恒例になったわ。 そうやって3人でしゃべりながら歩いていると、ヒカリが急に話題を変えたの。 「ねえ、アスカ。そういえば、今度の週末はどうするの?」 ヒカリが聞いてきたのは、お料理会のことね。月に2〜3回、アタシの家でお料理の練習 会をすることになっているからね。ヒカリとしては、鈴原との仲が進展するから是非やり たいみたいなのよね。でもね、今度の週末は特別なの。アタシは少し声を落としたわ。 「あのね、今度の土曜日はシンジの誕生日なの。」 「えっ、ホント?だったら、アスカと碇君の二人で祝うの?」 アタシはそれもいいかなと思ったけど、今は皆と一緒がいいと思い直したの。 「ううん、大勢で賑やかに祝う方がいいと思うのよ。だから、協力してね。」 「ええ、いいわよ。」 「私も協力します。」 こうして、後でヒカリとユキの3人でどうするか相談することになったの。 *** 放課後は、シンジとは別行動にしたの。そして、ファーストフードにて、女の子だけで集 まったの。議題はもちろん、シンジの誕生日になにをするかよ。最初の話題は料理にした わ。 「シンジは肉が好きだから、肉料理中心にしましょうよ。」 アタシの提案に、ヒカリやユキも賛成したわ。 「でも、どうしようかしら。牛、豚、鳥のどれがいいかしら。」 ヒカリは首を傾げたわ。どうやら決めかねているみたい。 「人数にもよりますよね。惣流さん、誰を呼ぶんですか。」 「そうねえ。あれからずっと考えていたんだけど、テニス部全員呼ぼうと思っているの。 大勢の方が賑やかでいいしね。」 アタシの考えに、ヒカリもユキも賛成してくれたわ。 「そうねえ。確かに大勢の方が賑やかでいいわね。」 「そうですね。いい考えですね。料理は大変ですけど、応援を何人か呼べば大丈夫だと思 いますし。」 そうなると、この間の土日と同じ人数になるわけね。先日は焼き肉だったから準備は楽だ ったけど、誕生会ともなるとそうはいかないわね。結構大変だわ。 「でも、アスカ。予算はどれ位なの?この前の祝勝会も結構お金がかかったでしょ。あん まりアスカの所に負担をかけても悪いし。」 「そうですねえ。祝勝会の時も、一人当り3千円はかかってますよね。肉の量も多かった ですし、肉質も結構いいものでしたから。40人以上いましたから、10万円以上したは ずですよ。後から考えると、あれはちょっとまずかったなあって思ってるんですけど。」 そう言って、ユキは難しい顔をしたわ。だからアタシは笑って言ったの。 「そんなの気にしなくても平気よ。金曜日の夜にミサトの友達が来たのを覚えてるでしょ。 その時に飲んでいたワイン、金・土・日の材料費を全部足したよりも高いのよ。」 「「ええっ!!」」 ヒカリとユキは、驚いて立ち上がりそうになったわ。 「だから、予算のことなんて心配しなくても平気よ、平気。少し位豪華にしても、高級ワ イン1本よりも安いから。」 「「はあ〜っ。」」 ありゃまあ。二人とも、ため息をついちゃったわ。でもねえ、少しばかりのお金でシンジ が喜ぶなら安いものなのよ。アタシの個人資産は100億円以上あるから、この程度の出 費なんてどうってことないのよ。 「じゃあ話を戻すわよ。考えるのが面倒だから、牛、豚、鳥、全部にしましょうよ。その 中で何がいいかしら。」 そしたら先にユキが復活したわ。 「そうですねえ。やっぱり牛はステーキですかね。鳥はから揚げがいいと思います。豚は 迷いますが、トンカツが無難でしょう。」 そうねえ、それでいいかしらね。 「じゃあ、ご飯は寿司とカニピラフ。おかずは海老フライにロブスターと刺身を追加して、 サラダはポテトサラダに普通のサラダ。とりあえずはそんなところかしら。」 「はい。凄く豪華ですね。」 ユキが何か言いたそうだったから、アタシが先に言ってあげたわ。 「もちろん、おチビちゃん達も呼ぶつもりよ。」 「ええっ、いいんですか。」 そう言いつつも、ユキの顔がぱっと明るくなったわ。なによ、ユキ。あの子達はシンジに 懐いているから、呼ぶのは当り前でしょ。でも、自分からは言いづらかったのかしらね。 とまあ、こんな調子で料理のことは決めていったの。でもね、最後の方になってユキが変 なことを言ったのよ。 「そうだ、惣流さん。碇君が絶対に喜ぶ料理がありますよ。」 「ん、なあに。教えて。」 「そうですねえ、惣流さんの女体盛りです。碇君なら、涙を流して喜びますよ。」 ふうん、本当かしら。でもね、ユキがなんだかニヤニヤしてるのよ。とっても怪しいわね。 「そんなにいいものなら、試しにユキが最初に作ってよ。」 アタシがそう言うと、ユキは真っ赤になって首を振ったの。 「い、いえ。遠慮します。これは、好きな人相手ではないと出来ませんから。」 何よ、なんか引っかかる言い方ね。 「分かったわ。明日、相田君に食べてもらいましょう。ユキの女体盛りって奴をね。」 そうしたらユキったら大慌てなのよ。 「あの、いえ、私はいいです。」 「あのねえ、正直に言いなさいよ。そうしないと、本当にユキにやってもらうわよ。」 「は、はいっ。冗談言ってすみません。」 ユキは、頭を下げながら正直に言ったわ。女体盛りって、裸の女の子の上に料理を盛り合 わせるものなんですって。あのねえ、冗談でもそんなこと言わないで欲しいわよね。そん な恥ずかしいこと、出来るわけないでしょ。 「確かに、シンジだったら間違いなく喜ぶでしょうけど。」 アタシがそう呟いたら、ユキはニヤリと笑ったわ。 「やっぱり、そう思いますよね。」 「でも、相田君も喜ぶわよ。だから、ユキが最初にやるのよ。」 アタシがそう言うと、ユキは真っ青になって首を横に振ったわ。 つづく(第123話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき  シンジの誕生会は、とーっても豪華になりそうです。   2005.3.5  written by red-x



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