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あまえんぼうアスカちゃん CM
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作者注:この小説は、CM用フリーSSです。転載は自由です。
誰も転載しないか・・・。
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アスカが寝る時の必須アイテム、お手製のシンちゃん人形。
「むにゃむちゃ・・・シンジぃぃ・・・むにゃむにゃ。」
正直言って、アスカの寝相はあまり良くない。
「シンジぃぃぃ・・・大好きよぉぉぉぉ。むにゃむにゃ。」
ブチブチブチ。
何か大量の糸が引き千切られた音がしたが・・・。
「シンジぃぃーーーだっこぉぉぉ。だっこぉぉぉ。だっこぉぉぉ。むにゃむにゃ。」
ビリビリビリ。
何か布が破れた様な音がしたが・・・。
チュンチュンチュン。
明るい日射しがアスカの部屋を照らす。今日もいい天気だ。
「アスカぁ、そろそろ起きてよ。」
「んーーーーーー。シンジぃぃ、抱っこして起こし・・・ギャーーーーーーー!!」
「ど、どうしたんだ!!! アスカ!!!」
アスカの部屋から悲鳴が聞こえたので、シンジはあわてて襖を開ける。
「アタシのシ、シ、シンちゃんが・・・何物かにぃぃぃぃぃ、殺されてるぅぅぅぅ!!」
「・・・・・・・・。」
無残に引き裂かれたシンちゃん人形を抱いて涙目になるアスカと、呆れ顔でアスカを見
つめるシンジ。
「しっかり!! シンちゃん、しっかりして!!」
目に涙を浮かべながら、必死でシンちゃん人形の肩を揺するアスカ。
「アスカ・・・また、作ればいいじゃないか・・・。それより、朝ご飯・・・。」
「シンちゃんが、こんなになってるのに、朝ご飯だなんて・・・ぐすぐす・・・。」
「でも・・・、また作るしかないじゃないか。」
「アタシが、このシンちゃんを作るのに、何日夜なべしたことか・・・ぐすぐす。びえ
ーーーーーーーーーん。」
とうとう、アスカはシンちゃん人形を抱っこして泣き出してしまう。
「アスカぁぁ・・・。」
泣かれると弱いシンジは、困り果ててしまった。
「そうだわ!!」
涙の後を頬に残したまま、ニマッと笑うアスカ。
シンちゃん人形が治るまで、シンジが抱きマクラになればいいのよ!!
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「い・・・嫌なのぉぉ??? ビエーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン。」
「わ、わかったよ・・・。わかったから・・・。」
:
:
:
そして、夜。
「むにゃむちゃ・・・シンジぃぃ・・・むにゃむにゃ。」
正直言って、アスカの寝相はあまり良くない。
「シンジぃぃぃ・・・大好きよぉぉぉぉ。むにゃむにゃ。」
むぎゅーーーーーーーーーー。
何か首を締め付ける音がしたが・・・。
「シンジぃぃーーーだっこぉぉぉ。だっこぉぉぉ。だっこぉぉぉ。むにゃむにゃ。」
ガスッガスッ。
何かみぞおちを蹴られる音がしたが・・・。
その夜からシンちゃん人形が治るまで、シンジは寝る度にアザが増えていったらしい。
本編が読みたい方は、The Epistlesまで・・・。
fin.
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