新世紀エヴァンゲリオン 蒼い瞳のフィアンセ



第26.5話 キャシー


 暗い部屋の中で,一人の男が画面を見つめていた。その画面には,初老の男が写ってい た。男は,彼のことを『盟主』と呼んでいた。 「盟主様。」 「何だ。」 「レッドアタッカーズの招集が完了しました。先行部隊は,既に着任しています。残りの 者も,1週間以内には着任する予定です。」 「早いな。上出来だ。」 「はっ,ありがとうございます。」 「惣流・アスカ・ラングレーの警護は,どうなっている?」 「はっ。彼女の学校に,女教師2名を送り込みました。近々,女生徒1名,男生徒2名も 送り込む予定になっています。」 「女生徒が1名だけか。」 「はっ,なにぶんにも,あの年齢では,優秀な女兵士は,そうはおりませんので。」 「いざという時に,楯になれれば良いのだがな。」 「はっ,それはそうですが,ジャッジマンとレッドウルフが,かえって足手まといになる と反対しまして。」 「ふうむ,そうか。ならば,連絡要員でよい。数名配置せよ。彼女の行動を把握すること と彼女の味方になることが任務だ。」 「はっ,それでよろしければ,直ちに人選に入ります。」 「では,頼むぞ。」 「はっ。」 そこで通信は途切れた。 *** 「キャシー,こっちに来い。」 「はい,大佐。なんでしょうか。」 「盟主様の命令だ。惣流・アスカの周りに,連絡要員を数名配置することになった。人選 は君に任せる。」 「そのうちの一人は,私では駄目でしょうか。」 キャシーは,そう言いながら,トレードマークである大きなメガネを無意識のうちに触っ ていた。 「ううむ。」 大佐と呼ばれた男は,考え込んだ。悪い考えではない。キャシーが惣流・アスカの周りに いれば,連絡も付きやすくなるというメリットがある。 「まあ,よかろう。」 「はっ,ありがとうございす。」 その時大佐は,キャシーがニヤリとした笑みを浮かべたことに気付かなかった。 こうして,それまで組織とアスカとの連絡要員であったキャシーが,近々,初めて出会う こととなるのだった (第27話へ)

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2002.3.1  written by red-x



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